マンション建設・修繕と建築コンサルタント会社の関わり
かなり前に、マンション設計の構造計算書偽造事件がありました。そもそもの発端は建築コンサルタント会社による、鉄筋量を減らす事で建築費を浮かす助言だったはずです。
でも強度計算を偽った嫌疑により、一人の建築士が有罪になっただけで幕引きされました。その後に起きた大地震で倒壊するマンションがなかっため、いつの間にか忘れ去られた事件です。
いま多くのマンションが大規模修繕の時期を迎えています。ここにまた建築コンサルタント会社が商機を見出したようです。マンションの改修工事では、住民で構成される管理組合に専門知識がなく、計画立案も見積書の精査もできません。そこでコンサルタント会社が助言する形になります。
格安のコンサルティング料金で受注、リベートで利益を得る
実態は施工業者からリベートをとって、コンサルタント会社が営業活動をしているケースもあるようです。見かけ上は格安のコンサルティング料金で受注し、請負施工業者へ発注する際に、リベートを要求する。まともな監理も行わず、施工は業者に丸投げ。結果として施主は、ずさんな工事に割高な工費を払うことになります。
このごろ個人住宅の塗装でも、コンサルティングと称して、無料講座・勉強会・セミナーなどで集客し、言葉巧みに格安塗装を勧める業者が見受けられます。
依頼を受けて現地で点検調査すると、前回が手抜き塗装であった案件はかなりの率であります。大半は見かけ上の格安料金で受注し、下請けに丸投げする営業主体の塗装業者によるものです。実際に工事する下請けは、工費を叩かれるので、まともな工程では利益が出ません。
田口塗装はこのような事が起きないように、自社受注・自社施工を主としています。料金を値下げして無理に受注する事もありません。責任ある工事のためには、目の行き届く施工が大事なのです。