長い間、塗装していない木製下地は腐食していて、塗装では対処できないことがあります。また塗装しても耐久性は保証できません。
当社では、そのような場合、ガルバリウム鋼板のカバー工法をお奨めしています。費用面からも、耐久性から見てもベストな選択だと考えます。
ベランダ手摺下、破風状況。腐食が進んでいました。このままでの塗装は不可能と判断致します。防腐材を下塗りに使用し、その上からガルバリウム鋼鈑を巻き込む、カバー工法をお奨め致します。
木製ボーダー、下地調整施工中。マジックロン使用。
破風、下地調整施工中。マジックロン使用。
木製ボーダー、下塗り施工中。カチオン型樹脂ケンエースGⅡ使用。
破風、下塗り施工中。カチオン型樹脂ケンエースGⅡ使用。
破風、カバー工法施工中。ガルバリウム鋼板使用。木製ボーダー、カバー工法完了。ガルバリウム鋼板使用。窓枠、カバー工法完了。ガルバリウム鋼板使用。
カテゴリーアーカイブ: リフォームの事例
窯業系サイディング外壁の塗装
窯業系サイディング外壁塗装の現地調査点検時に、前回塗装の不備が見つかりました。最初サイディングの浮きだと思われたのですが、大手塗料メーカー様に点検写真を送って確認したところ、塗料の選択ミスのためサイディング自体が劣化、膨張したことが判明しました。
サイディングボードの塗り替えについて、塗料メーカーは単層弾性等の厚塗り塗材は不適当としています。理由は厚塗りによる蓄熱効果で、断熱性下地であるサイディング外壁の内部温度が高くなるためです。
温度上昇により塗膜が軟化して、中に含まれる水分が急激に水蒸気となります。水蒸気の圧力は塗膜の膨れ、剥がれの原因となり、その結果サイディング内部に水分が浸透するのです。(塗料メーカーからの回答より)
結局、サイディングは一部を張り替えました。塗料の選択を誤ったため、サイディング交換という事態を招いた事例です。故意なのか塗料に対する知識が不足していたのか、他社のことなので経緯は分かりません。
サイディングの浮きが見られます。
塗膜剥離も見られます。原因として考えられるのは、前回塗装工事時にプライマー処理が行われていない事です。上塗り施工も1層しか塗られていません。
金物コーナーがあるにもかかわらず、水性系塗料を塗る事は当社としては考えられないことです。
別な個所の塗膜剥離状況です。
やはり、サイディング内側にカビの発生がありました。
金物コーナーがあるにも関わらず、水性塗料を塗ること。プライマー処理が行われていない、上塗り施工も1回など、前回塗装は当社の標準施工からは考えられない、ずさんな塗装工事でした。しかし、こういった下塗り工程を省くことは多く見られます。上塗りしてしまえば分からないからです。
塗装は表面を塗り隠す作業ともいえますから、手抜きしても一見わかり難いものです。そのため家へのダメージが、長期間にわたり進行することになります。本来家を守るための塗装が、家を傷める結果になったのです。格安塗装あるいは手抜き塗装の被害といえるでしょう。
点検と見積り
玄関屋根下地の木部が腐食していました。御見積時に予測はしていましたので、追加工事ではなく予定どおりの施工です。
外壁・屋根塗装の金額をお見積もりする前に、点検調査する重要性が分かります。適切な塗装料金を算出するのに、現場での経験がいかに大事かを示す好例です。
玄関下屋根、下地状況写真。板金部、下地点検及び状況。下地は交換致します。
玄関上場、板金張替え施工中。下地の腐食部は新規木に交換致しました。処理後、笠木部にガルバリユーム鋼鈑を被せます。
玄関上場、板金張替え施工後。新規ガルバリューム鋼鈑・茶色使用。
玄関上場、新規ガルバリューム鋼鈑の為、下塗り施工中、#1000プライマー使用。
リフォームについてのご意見
お客様からのアンケートですが、リフォームについて、とても考えさせられる内容なので、ブログで取り上げることにいたしました。
リフォームをお考えの方は、すべて家に対する問題点をお持ちです。しかしその問題に応えてくれる業者が少ないという現実があります。
何年保証・無料点検のうたい文句は、単に新たな改修工事を勧めるための手段でしかありません。
塗装工事の現調・点検でお伺いすると、他のリフォームのご相談をお受けすることが多いのも、そんな現状を反映しているのでしょうか。
また点検してみると、塗装だけでは対処できない問題個所を発見することが数多くあります。
本当にお客様がお困りの問題・不具合を解消するのは、じつはプロの目からすればそんなに難しいことではありません。
ノルマや歩合、営業成績に囚われなければ、お客様によけいなリフォーム工事を奨める必要もないのです。
当社では塗装以外のリフォームは、提携協力会社様にお願いしています。さいわい当社担当の監督は非常に有能、真剣な仕事ぶりでお客様からの評判も大変よいのです。(アンケートにもお客様がわざわざ名前を挙げています)
これからも、リフォームに関するお客様のご要望にお応えするため、提携会社の担当(大工の経験と建築士の資格を持つ、リフォーム・アドバイザーです)と協力して取り組む予定です。